無いからつくる、
有るからいかす。
垣根を越えて
めぐりをつくる。
北八建設は1950年にセメント瓦の製造からスタートしました。
戦後間もないこの時期は資材や道具が少なく、私達は手でセメントを練って瓦を成形していました。
その時に培ったセメントを成形する技術を活かし、北八建設は住宅基礎などの事業にも拡張していきます。
当時、家を建てることと解体をすることはひとつでした。
というのも、解体した家の部材を生かして別の建物を建てることが当たり前だったからです。
私たちも「解体して建てる」を担うひとりとして、職業や役柄などの垣根を越え、
車力や鳶としての技能を習得したり、皆が工夫をしながら建設業に勤しんでいました。
平成に入り資材が安価になり、解体して活かすより燃やしてしまう方がコストが安くなっていきました。
手作業で行われていた解体が機械に代わり、人力作業が減ったことも一因にあります。
解体した部材を燃やして使わなくなることが果たして良いのか、私たちは疑問を感じていました。
そこで立ち上がったのがユキチ産業です。
ユキチ産業では、産業廃棄物を燃料や資材として加工し、新しい使える形に変容させていくこと、
放置されている空き家を管理し利活用してく、2つのことに取り組んでいます。
それは私たちが継承してきた「有るからいかす。」というスピリットの新しい形での実現でした。
現在、北八建設がある勝山では、人口減少や空き家の増加が目立つようになり、
「まち」が徐々に明るさを失っているように思えます。
そこで、建設で培った技術を「家」から「場所」、そして「まち」へとフィールドを広げ、
そこに住む人がますます輝けるようなお手伝いをしたいと考えています。場所や物事、形あるない関係なく、です。
そのために「無いからつくる、有るからいかす。」のスピリットで、まちにある資源を生かし、
分断された垣根を超えてまちが新陳代謝していく環境をつくることができれば、
人がもっと輝き、魅力あふれるまちになっていくと信じています。
私たちはこれを「建設の力」を通して実現することを目指します。
北八がめざす未来

ここ数年では空き家の解体依頼が増えており、今ではつくれないような建物や建具、建材の解体を見ると本当にもったいないと感じます。子や孫の代まで残せるように大きな覚悟と想いを持って建てられた空き家を見る度に、建てた人の想いまで次世代に紡ぐようなことができないかと考えさせられます。
そこで私たちは、解体だけでなく建築や不動産管理まで行うことができる強みを活かして、後世に残すべきもの(空き家・古材など)を救う活動をはじめました。勝山の自然や歴史・文化、産業、教育などに関わる人や資源をも巻き込みながら、居心地が良い“まちの居場所”を増やしていくという計画です。
私たちが思い描くビジョンは、まちの中で捨てられゆくもの、失われる可能性のあるものをうまく循環させながら、地域の魅力を高め、勝山に住む人たちの暮らしを豊かにしていくこと。これは北八建設だけで実現できるものではありません。地域の人、勝山に興味を持つ地域外の人。業界の枠を超えた連携と、枠にとらわれないチャレンジにも果敢に取り組み、私たちの目指す未来をつくっていきます。